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小児外科

診療部長 靏知光

診療部長  靏(つる)知光

小児外科は聖マリア病院母子総合医療センターの一部門に属し、生まれたばかりの新生児から中学生(15歳)までの外科的疾患の治療を行います。年間の手術症例数は約400~450例で、そのうちの約30例が新生児の手術症例です。また、約250例前後はソ径ヘルニア(いわゆる脱腸)、陰嚢水腫、停留精巣(玉が袋まで降りていない)、臍ヘルニア(でべそ)真性包茎等の小手術で、当科では1泊の入院で行っております。さらに当院の特徴でもある小児救急医療には24時間で対応し、特に急性腹症、胸腹部の外傷に対しては治療のタイミングを逸しないように迅速に対応し、万が一合併疾患がある場合でも小児科・脳外科・整形外科・心臓外科・形成外科等と連携を密に取り治療に当たっております。

当科のスタッフは診療部長の靍と赤岩正夫医師、中溝博隆医師の3人ですが、常に後期研修医・初期研修医が2~4人程度研修しております。また当科は日本小児外科学会の専門医制度認定施設であり、日本小児外科学会指導医1人、専門医2人と教育ライセンスも万全の体制をとっております。

さらに当科は院内の栄養サポートチーム(Nutritional Support Team:NST)の中心的役割を担っており、小児・成人にかかわらず院内の臨床栄養療法の向上、発展に大きく貢献しております。

得意とする専門分野

  1. ソ径ヘルニア、臍ヘルニア、停留精巣、包茎等の小手術。当日朝に入院して、午後から手術を行い、翌日朝9時頃には退院になります。
  2. 新生児センターとの協力により新生児(1000g以下超低出生体重児などを含む)の外科的疾患の診断・手術、術後管理を行います。特に新生児の先天的疾患[鎖肛(肛門がない)、食道閉鎖、腸閉鎖、腸回転異常、臍帯ヘルニア、腹壁破裂、胃破裂]は麻酔科による厳重な全身管理の下、迅速・安全な手術を目指しております。
  3. 急性腹症のなかでも急性虫垂炎は代表的外科疾患ですが、当科は小児の症例数としては西日本でも群を抜いています。穿孔して腹膜炎を起こしていてもお腹の中を強酸性電解水という特殊な水で大量洗浄しますので、通常の虫垂炎とあまり変わらない入院期間(ほぼ1週間)で退院可能です。ただし、最近では保存的療法も試みておりinterval appendectomy(期間をあけて手術をする)を行うこともあります。
  4. 小児の悪性腫瘍や胆道閉鎖症という特殊な治療(抗癌剤の治療や肝移植)が必要な疾患は久留米大学の小児外科教室と連携して、本邦での最新の治療を受けられるように手配します。
  5. 学術活動は日本外科学会、日本小児外科学会の専門医・指導医をbaseに日本腹部救急医学会、日本小児救急医学会、日本静脈経腸栄養学会、ESPEN(ヨーロッパ臨床栄養学会)の評議員・会員等の立場で数多くの臨床研究・学会発表を行っております。

主な臨床研究は

  1. 強酸性電解水の臨床応用
  2. リンパ管腫の治療
  3. 新生児・小児の手術期の特殊栄養管理
  4. 小児の脱水に対する経口補水療法(ORT)の普及・啓蒙

などです。

更新:2009年10月