研修科目のご案内

精神科・心身症クリニック

科の概要

近年、社会の情報化や経済情勢の変化などに伴うストレスの増大により、神経症や軽症うつ病などが増加しています。当科では、統合失調症や躁うつ病、てんかん、アルコール依存症などといった従来の精神科疾患の治療に取り組むとともに、数年前から外来部門に心身症クリニックを併設し、ここでは神経症、軽症うつ病から不登校や適応障害、摂食障害といった思春期特有の症状まで幅広く手がけています。外来は、月曜から土曜まで毎日午前中、2名の担当医が診療を行っています。病棟は男子病棟と女子病棟を合わせて75床で、それぞれ病棟主治医制をとっています。現在のスタッフは常勤医3名、非常勤医3名の計6名で、うち3名が精神保健指定医です。

得意とする専門分野

心身症クリニックでは心理療法科の臨床心理士8名と協力して定期的カウンセリングを行い、効果をあげています。また、総合病院精神医療として身体合併症を持つ精神科患者さんの入院治療を行うと共に、リエゾン活動にも力を入れ、臨床各科の患者さんの入院に伴う不安や不眠、抑うつあるいはせん妄といった様々な精神科的問題の解決に努力しています。ちなみに各科からのリエゾン依頼件数は実数で年間300例以上に上っています。当科の入院患者さんについてはきめ細かい精神療法、薬物療法を行うと共に各科の協力を得て適切な身体的ケアを心がけています。同時に精神科リハビリテーションとして作業療法士など専門のスタッフによる作業療法を導入し、調理や手工芸、園芸、スポーツといった活動を行うと共に、臨床心理士の協力を得てロールプレイによる生活技能訓練(SST)を実施しています。

スタッフ紹介

臨床部長:塚本 竜生、医員:2名

研修到達目標

GIO(一般目標)

精神医学的問題を持つ患者はさまざまである。身体的愁訴の多い神経症的、或は心気症の患者であったり抑うつ状態の患者であったりする。また脳基質性精神障害やアルコール依存や薬物中毒の患者も多い。精神科以外の領域で身体疾患に対して心理的な反応を示していることもありうるし、ことに救急センターなどのクリティカルケアの場面に際して精神障害を呈していることもある。これらの患者に対し、心身両面からのアプローチができるよう努力せねばならぬ。

SBO(個別到達目標)

  1. 身体的疾患について根拠のない不安が優勢な患者に対し適切な診断と処置ができる
  2. 心気症、不安神経症、ヒステリーについて概略を述べることができる
  3. 簡単な精神療法的アプローチができる
  4. 抗不安薬、睡眠誘導薬の選択ができる
  5. 器質性脳症候群の鑑別診断と対処ができる
  6. 注意、記憶、見当織の障害、譫妄、痴呆、器質的妄想症候群、幻覚症、器質的人格症候群などの状態像を述べることができる
  7. アルコールなどの常習的に用いられた場合その摂取を中止または減量したことに引続く離脱症候群についての診断と対応ができる
  8. 抑うつ病像を伴う各種の疾患の鑑別診断と対応ができる
  9. 身体疾患に対する一般の患者の情緒的な反応に対する適切な処置ができる
  10. 妄想、幻覚、減裂、思考内容の貧困、高度の非理論的思考、奇異なまたひどくまとまりのない緊張病性などの精神的病像について現象学的な記述を行い適切な鑑別診断と処置ができる