後期研修科目のご案内

循環器内科

後期研修の特徴と目標

当科は、昭和55年に循環器センターの内科部門として発足しました。
当院は年間救急搬入件数9,000件の救急病院の循環器科であるため、多種多様な病態をもった患者が搬入されます。このため様々な患者を短期間に経験することが可能です。また、循環器センターは、当科および心臓血管外科、小児循環器内科で構成されており、相互の関係が非常に密ですので、どのような患者でもどの年代の患者でも専門的な指導を受けることが可能です。最近はインターベンションやアブレーションなどの侵襲的な治療に目が向きがちですが総合的な知識に裏打ちしたものでなければ独善的な治療になってしまいます。また手術も含めて患者さまにとって最もメリットが多く、かつ危険性が少ない治療法を、夜間や救急の場においても即座に選択することができます。当科のモットーは、「常に患者の立場に立った、患者本位の医療」で、決して医師側の都合でなく、常に患者の立場に立って物事を考える医療をめざしています。

Ⅰ.臨床研修年次別プログラムと目標

研修の目的:
循環器科専門医を修得するのに必要な循環器疾患の診断、検査、手技、治療法を研修する
研修期間:
初期研修修了後、4年間
到達目標
 
1年次:
入院患者5~20名の担当医となり指導医の下で待機的患者の検査、治療計画を立て診療方法を習熟する。一方、急性心筋梗塞などの循環器救急疾患の診断や治療の適応を決定できるようにする。検査は心臓カテーテル、心エコー、運動負荷試験、負荷心筋シンチ、経食道心エコーを指導医の下で研修を開始する。学会で2~3例発表し、論文化する。
  1. 心臓の聴診、触診、視診を含めた理学的所見のとり方
  2. 循環器薬剤に対する知識と投与法
  3. 標準12誘導心電図及びHolter心電図の読み方
  4. BLS、ACLSの施行と教育
  5. 心エコー(M mode、B mode、ドプラー)の施行と読み方
  6. 経食道心エコーの施行と読み方
  7. 運動負荷試験の施行と読み方
  8. 負荷心筋シンチの施行と読み方
  9. 中心静脈穿刺法(スワンガンツカテを含む)
  10. 緊急一時ペーシングの施行と管理
  11. 心臓カテーテル検査(心カテの助手業務から開始して、一年のうちに上級医の監視下に右心カテや冠動脈造影の施行やPTCAの助手が施行できるようにする)と血行動態の解釈
  12. 大動脈バルーンパンピングの管理と挿入術の助手および上級医監視下に施行
  13. 経皮的人工心肺のプライミングや管理と挿入の助手
  14. 永久ペースメーカー植え込みの管理と植え込み術の助手および上級医とともに施行
2年次:
この年は日本内科学会認定内科医の試験に合格する。循環器的には1年次に研修を開始したものの習熟度を高める。また臨床研究だけでなく基礎研究の論文にも理解度を深め何かテーマを選び臨床研究を始める。屋根瓦方式としての研修医の指導を行っていく。
  1. 経食道心エコーの施行と読み方
  2. 心臓カテーテル検査(右心カテや冠動脈造影の施行、PTCAの助手)
  3. 大動脈バルーンパンピングの管理と挿入
  4. 経皮的人工心肺のプライミングや管理と挿入の助手
  5. 永久ペースメーカーの植え込み術を上級医とともに施行
  6. 電気的生理学的検査の施行と解釈
  7. 心嚢穿刺
3年次:
更に高度な技術を習得するための期間。また、臨床研究だけでなく、基礎研究の論文にも理解度を深め、臨床研究を継続し英文の論文を一編完成させる。
  1. 単純病変に帯する冠インターベンションを上級医とともに施行
  2. 大動脈バルーンパンピングの管理と挿入
  3. 経皮的人工心肺のプライミングや管理と挿入の助手および施行
  4. 永久ペースメーカーの植え込み術を上級医とともに施行
  5. 両心室ペーシング挿入の助手
  6. 埋め込み型自動除細動器の管理と挿入の助手
4年次:
循環器内科で今まで研修してきたものの完成度を高める。また、臨床研究だけでなく基礎研究の論文にも理解度を深め海外の学会で発表する。次の年、日本循環器学会専門医試験に合格する為の準備をする。また、研修医および後期研修医のリーダーとしての自覚を持ち教育を行っていく。
  1. 経食道心エコーの施行と読み方
  2. 心臓カテーテル検査(右心カテや冠動脈造影の施行)
  3. 上級医とともに冠インターベンション
  4. 血管内エコーの施行と読み方
  5. 大動脈バルーンパンピングの管理と挿入
  6. 経皮的人工心肺のプライミングや管理と挿入の助手
  7. 上級医とともに永久ペースメーカーの植え込み術
  8. 電気的生理学的検査施行の解釈

Ⅱ.臨床教育プログラム

  1. ICU回診(朝8時30分)
  2. 心カテカンファレンス回診(火曜日午前)
  3. 抄読会(金曜日8時)
  4. Opeカンファ(金曜日5時)
  5. 内科系合同カンファ(第3木曜日)
  6. 久留米インターベンションセミナー(年2回)
  7. 筑後心エコー図勉強会(年3回)

Ⅲ.取得可能な専門医、認定医

  • 全員が取得可能なもの 日本循環器学会認定循環器専門医
    希望者が取得可能なもの 日本心血管インターベンション治療学会認定医・専門医
    心臓リハビリテーション指導士

<日本循環器学会認定循環器専門医試験について>

受験資格:
  1. 日本国の医師免許を有すること
  2. 6年以上の日本循環器学会会員歴を有すること
  3. 日本内科学会認定医もしくはこれと同等と認められる学会認定医の資格を有すること
  4. 6年以上の臨床研修歴を有すること。6年のうち3年以上は日本循環器学会指定の研修病院で研修していること
試験の内容:
筆記試験

Ⅳ.当科研修のその他の特徴

後期研修修了後いろいろな道が考えられる。当院は、症例数が多い病院で1次から3次までの救急病院であるため様々な症例を経験できる。このため、循環器全体をみる能力を養うためには最適な病院と考えている。

当院で研修したM医師は当院で循環器内科スタッフとなったのち当院で、冠動脈インターベンション、ペースメーカー、心エコーなどの技術を習得。地元の病院でGeneral CardiologistおよびInterventionistとして活躍中。

また、国内の大学や研究機関(国立循環器病センターや岡崎の国立生理研など)に入る、Subspecialityを追求するために他院にうつる方法も可能な限り支援する。