後期研修科目のご案内

救急科

後期研修の特徴、目標

救急医学は医療の原点であるという認識に基づき、内因性、外因性を問わず、あらゆる救急疾患に対する初期診断及び初期治療に必要な技術と知識を習得し、また多発外傷、多臓器不全などにおける治療の優先度を決定できる能力を養い、集中治療が必要な患者の全身管理を身につけることを目的とします。

当救命センターへは年間約60,000人が来院し、その中で約9,000~10,000人が救急車で搬入されます。数多くの疾病、外傷を経験しながら日本救急医学会専門医、日本集中治療学会専門医などを取得する救急医の養成を目標とします。

Ⅰ.臨床研修年次別プログラムと目標

1年次:
日本救急医学会、日本集中治療学会へ入会する。病院規定の専修医課程プログラムに従い、プライマリーケアを習得する目的で救命センターと麻酔科をそれぞれ6ヶ月間選択する。院内感染、危機管理、個人情報保護について理解を深める。地方会での発表を行う。
2年次:
日本救急医学会の専門医資格取得に求められる必須手技
①心肺蘇生法②気管挿管
③直流除細動④胸腔ドレーン挿入
⑤創傷処置⑥骨折整腹・牽引・固定
⑦中心静脈カテーテル挿入⑧動脈穿刺と血液ガス分析
⑨観血的動脈圧モニタ⑩腰椎穿刺(腰椎麻酔は除く)
⑪機械的人工呼吸による呼吸管理⑫超音波検査(心臓、腹部、頸動脈等)
⑬気管支鏡検査 
などを中心に少しでも多くの手技を経験し、習得できるように心がける。地方会での発表を行う。
3年次:
2年次の内容に加えて、ICUでの集中治療の管理を指導医のもとで行う。脳神経外科、心臓血管外科、消化器外科、整形外科の緊急手術に助手として参加する。内視鏡による検査・処置の修練を開始する。日本救急医学会総会での発表を行う。
4年次:
3年次の内容に加えて、血管造影検査・経カテーテル的動脈塞栓術(以下TAE)の修練を開始する。この時点までに学術論文を少なくとも1編は投稿し採用される。
5年次:
4年次の内容に加えて、内視鏡検査・処置、血管造影・TAE、緊急手術(一般的な手術)は術者として指導医とともに行う。
6年次以降:
日本救急医学会専門医を取得した後、初期研修医、後期研修医の指導に当たる。希望があれば国内留学・海外留学を検討する。

Ⅱ.臨床教育プログラム

  1. 総合CPC(毎月第2火曜日)
  2. 前日入院患者のカンファランス及びPCC、ICUの回診(毎朝8時から)
  3. M&Mカンファランス(毎月第4火曜日)
  4. 後期研修プログラムの期間中に少なくとも3回は救急医学に関する学会発表を行うこと
  5. 後期研修プログラムの期間中に少なくとも1編の救急医学に関する論文を発表する
  6. 関連領域の研修に関しては、当院内での研修は可能であり、院外での交流研修、短期国内留学は可能

Ⅲ.取得可能な専門医、認定医

  • 全員が取得可能なもの 日本救急医学会専門医
    JATEC(JAPAN Advanced Trauma Evaluation and Care)のプロバイダ資格
    ALS(Advanced Life Support)のプロバイダ資格
    JPTEC(Japan Prehospital Trauma Evaluation and Care)のプロバイダ資格
    希望者が取得可能なもの
    日本救急医学会指導医
    日本集中治療学会専門医
    その他関連各科の専門医(内科、外科、脳神経外科、整形外科)

<専門医試験について>

受験資格:
5年以上継続して日本救急医学会の会員であり、初期臨床研修2年間終了後、救急勤務歴が3年間(うち専従歴1年間)あるもの。
受験年次:
専修医6年次(日本救急医学会に初期研修1年次より入会していれば、専修医4年次に取得することも可能)
試験の内容:
診療実績(症例提出)、筆記試験
合格率:
当院においては90%以上

Ⅳ.当科研修のその他の特徴

  1. 当救命センターでは年間約60,000例の豊富な症例の中から三次救急患者に加えて二次救急、初期救急の研修も行えるために、さまざまな種類の内因性及び外因性疾病と多岐にわたる重症度の患者診療の研修が可能であることが最大の特色である。
  2. 災害医療、国際医療援助に関心のあるものはDMAT(Disaster Medical Assistance Team)、JICA(Japan International Cooperation Agency)等に登録して、将来は大規模災害、集団災害時に支援活動に参加することができる。
  3. 当直勤務(夜間勤務)はあるが、当直の翌日は休みとする。(なお、当直手当は支給する。)