後期研修科目のご案内
精神科
後期研修の特徴、目標
国家資格である精神保健指定医取得、及び日本精神神経学会認定専門医取得を目標とする。精神保健医指定医及び精神科専門医は共に2年間の初期研修に加えて3年間の精神科臨床研修が必要条件であるが、その後期研修の内容にはかなり差がある。当科ではこのことを踏まえて双方の資格に必須の症例について多数を経験することが可能である。
Ⅰ.臨床研修年次別プログラムと目標
- 1年次:
- 患者を全人的に理解し、患者・家族と良好な人間関係を確立し、病歴を聴取して精神症状を把握できる。精神保健福祉法を理解し、それに基づく任意入院、医療保護入院等の実際を経験する。種々の心理検査と心理カウンセリングの実際を理解し、施行できる。年度によっては精神科プライマリーケアの習得として6ヶ月間の救急センターでの精神科救急を選択する。
- 2年次:
- ICD-10やDSM-IV-TRに基づいて、統合失調症、気分障害、症状性または器質性精神障害、認知症、アルコール・精神作用物質による精神障害、児童・思春期精神障害などの疾患概念と病態を把握し理解できる。またこれらの患者を主治医として担当し、個々に対する適切な精神科薬物療法と精神療法を行うことができる。
- 3年次:
- 他科からの依頼に応じ、リエゾン医として患者の精神医学的診断、治療、ケアについて即時に適切な意見を述べることができる。人格障害の鑑別診断と治療ができる。電気けいれん療法の実際を理解し、施行できる。学会発表と著述論文の作成ができる。精神保健指定医の取得に向けて3日間の研修会を受講する。
- 4年次以降:
- 精神保健指定医の審査を申請する。また、日本精神神経学会認定精神科専門医資格試験を受験する。
- 6年次以降:
- 既に精神科専門医資格を取得したものは、5年以上の精神科臨床経験を経て精神科研修指導医の資格申請を行う。
Ⅱ.臨床教育プログラム
- 精神科病棟合同ケースカンファランス(毎週土曜日14時30分から)
- 精神科・心理療法科合同カンファランス(毎週金曜日13時30分から)
Ⅲ.取得可能な専門医、認定医
精神保健指定医 日本精神神経学会認定精神科専門医 精神科研修指導医
<精神保健指定医について>
精神保健福祉法十八条に基づき、厚生労働大臣が指定するものである。
- 資格:
- 卒後研修2年終了後、3年以上の精神科臨床経験を有すること。
- 申請:
- 規定の3日間の研修を修了した後、8例の症例報告を提出し審査される。
※現在のところ当院は措置入院患者の入院に対応する指定病院となっていないため、措置入院に関してのみ他施設での症例経験が必要となる。
<精神科専門医試験について>
- 受験資格:
- 精神科専門医認定試験申請時に日本精神神経学会会員であること。卒後研修2年終了後、学会認定の専門医研修施設において、専門医を有する指導医のもとで研修ガイドラインに応じた精神科臨床研修を3年以上受けその過程を修了したものであること。
- 受験年次:
- 4年次以降。
- 試験の内容:
- 筆記試験と症例報告に基づく口頭試問。
※直接経験した症例のうち、規定の20例前後の症例報告と研修手帳を前もって提出しなければならない。
Ⅳ.当科研修のその他の特徴
- 当科では入院患者の67%が身体合併症患者であり、総合病院の精神科として、精神科疾患患者の身体合併症の治療を積極的に行っている。
- コンサルテーション・リエゾンの分野において年間700例にのぼる症例を経験し、特にせん妄の治療などに習熟することができる。
- 臨床経験を通して実際的治療、特に精神科薬物療法のエキスパートとなることが可能である。
- 必要に応じて久留米大学精神神経科学教室をはじめとする他施設において専門分野に対する研鑽を積むことが可能である。
- 希望があれば国内外への短期留学も可能である。
- 国内外の学会発表が必要である。