核医学診療科
診療内容・診療目標
臨床核医学検査の全領域を院内各科、院外からの依頼に基づき広く行っています。心臓関係、脳神経系、腫瘍関連が検査の大半を占めています。2014年3月から、DaTSCANによる脳線条体SPECT検査も実施しており、パーキンソン病やレビー小体病の診断に役立てられています。院外からは、骨シンチグラフィ(前立腺がんや乳がん例)や脳血流SPECT(アルツハイマー病の早期診断目的)などが特に多く依頼されています。PETーCTは現在、がん診療に欠かせない検査になっていますが、これも院外からの依頼を受ける機会が多くなりました。がん以外では、アルツハイマー病診断用のPET製剤が近い将来発売されます。導入を目指しています。
このほか、聖マリアヘルスケアセンター国際保健センターと共同でPETーCTによる総合がん検診にも力を入れています。
診断のほか、当施設では放射性薬品を用いた内用療法も行っています。特に、難治性・再発性の悪性リンパ腫に対してゼバリンを用いた放射免疫療法を多数行っています。福岡県南では、実施可能な施設が極めて限られているため、院内のみならず院外からの症例も広く受け入れています。また、放射性ヨードによるバセドウ病の治療も行っています。ゾーフィゴによる去勢抵抗性前立腺がんの骨転移の治療も可能です。
取り扱う主な疾患
診断面
主な疾患としてPETや骨シンチなどによるがん全般の病期診断、転移・再発診断、脳血管障害、認知症(アルツハイマー病、レビー小体病など)、パーキンソン病などの神経疾患、心筋梗塞や狭心症などの虚血性疾患、バセドウ病や橋本病などの代謝疾患などを取り扱っています。
治療面(内用療法)
放射性医薬品を体内に投入する治療として、ゼバリンによる悪性リンパ腫の放射免疫療法、ヨードによるバセドウ病の治療を行っています。ゾーフィゴによる去勢抵抗性の前立腺がん骨転移の治療も可能です。
症例実績
一般核医学検査1246 件(入院422件、外来824件)、PET/CT検査539件(一般診療430件、検診109件)の検査を行いました。一般検査の内訳は心臓406件、脳405件、骨309件が主なところです。前年度との対比では、心臓関係の検査が入院でやや減少しています。他には大きな変化は見られません。
PET/CT検査は大半が腫瘍検索を目的としたものでしたが、保険適応の拡大された心サルコイドーシスの4件もおこないました。
放射性医薬品を用いた内用療法として
メタストロンによる癌性疼痛緩和療法 3人
悪性リンパ腫のゼバリン放射免疫療法 1人
を施行しました。
手術実績
※手術実績はありません。
学会発表・論文など(2019年度)
※実績はありません。
外来体制
※外来診療は行っておりません。
所属医師
桂木 誠かつらぎ まこと
- 出身大学
- 九州大学
- 卒業年
- 1978年
- 所属医局
- 九州大学臨床放射線科学分野
- 専門医等の資格
-
- ・日本医学放射線学会放射線診断専門医
- ・日本医学放射線学会研修指導者
- ・日本核医学会核医学専門医
- ・日本核医学PET核医学認定医
- ・医師の臨床研修に係る指導医講習会修了
- 学会役員等
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- ・日本核医学会九州地方会評議員
- 専門・研究分野
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- ・臨床核医学診断全般
- ・核医学内用療法