臨床心理室
部署概要
臨床心理室の歴史は、50年以上。この地域の〝こころの測定・治療〟を担ってきました。これまで、認定資格である「臨床心理士」はありましたが、2018年に念願の国家資格となり「公認心理師」が誕生しました。当院では15科の診療科より紹介を受け、院外受託事業として、聖マリアヘルスケアセンター・国際保健センターでの人間ドックや脳ドック、乳幼児健診、特別支援学校巡回、事業所での心理相談など幅広く業務を行っています。
人員
常勤職員9人、非常勤職員1人(うち8人が公認心理師および臨床心理士の資格を有しています)
業務内容
- ①心理検査:知能、発達、人格など年齢や病態に応じた心理検査を実施します。
- ②心理面接:心理病態に合った面接を行います。
- ③心理教育:患者家族および糖尿病教育入院などで行っています。
- ④心理研究:質的および量的研究を行っています。
※①②に関しては、受診科からの紹介となり、予約制です。
今後の展開
2022年度の診療報酬改定にて、算定要件が増え、社会的ニーズも高まっていると思います。周産期母子領域、精神科領域、糖尿病領域、がん緩和領域での専任化を進め、プロフェッショナルとして質の高い心理行為を提供することを目指します。職員においては、メンタルヘルスに関わり、働きやすい職場づくりの一端を担います。
実績
医師からの紹介における臨床業務は、年々増加し、21年度は5000件を超えました。
病棟プレ面接は、20年度は新型コロナで外来患者が少なく対応ができましたが、21年度は例年値に戻りました。
新規患者は、15科より紹介され、小児科が80%を超え、新生児科、精神科と続きました。
患者面接は、近年増加傾向で年間2900件を上回りました。13科の患者は小児科53%、精神科25%などでした。新型コロナの影響なのか、昨年度より治療終結率が下がり治療の長期化が認められました。
家族面接は、約1700件と昨年より400件以上多く、7科の家族を面接しており小児科65%、新生児科12%でした。環境調整の必要性が高まっているようです。
心理検査は、年々減っており、21年度は9科より依頼され、発達を定期的に検査する新生児科が43%、次いで治療アセスメントでの小児科25%・糖尿病科22%となっていました。