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バイオバンク

 聖マリア病院は2021年6月からバイオバンクの運用を開始いたしました。がんの手術などで採取した患者さんの生体試料を保管し、研究材料として活用するシステムで、研究成果を将来の医学の発展につなげて患者さんの診療に還元することを目指しています。地域のがん拠点病院である当院の新たな取り組みを紹介します。

概要

蓄積した医療情報紐付け

 バイオバンクは、大学やがんセンターなど研究機関を中心に世界中、日本中にすでに多く存在しています。当院は地域に根差した中核病院として、長年蓄積した医療情報が紐付けされたバイオバンクを目指します。日本や世界を見てもこうした取り組みは珍しく、がんゲノム医療連携病院の認定と併せて、今後は臨床研究にも力を注いでまいります。

手術・検査の残余試料を活用

 当院は6月7日から外科(胃がん、大腸がん、肝臓がん、すい臓がん、胆管がん)、乳腺外科(乳がん)の手術検体を研究材料として保管・提供できるシステムを始動させました。今後は年内に、肺がん、婦人科がん(卵巣がん、子宮がん)、脳腫瘍にも広げていく予定です。
 患者さんにご提供いただくのは、手術・検査の際に摘出され、診断に使用された後の残余の試料(血液、組織、細胞、体液)です。バイオバンクのために別途、試料を摘出することはありません。検体は液体窒素(マイナス196度)、ディープフリーザー(マイナス80度)で厳重に保管します。
ディープフリーザーと薬用冷凍冷蔵庫
(右から)検体保管を行なうディープフリーザーと薬用冷凍冷蔵庫。

匿名化し検索システム構築

 試料保管にあたっては、試料と情報を匿名化し、必要とする試料が検索できる管理システムを導入しました。日本の既存の施設の約80%は保管する試料を検索できない状態にあり、まさに宝の持ち腐れになっています。当院は貴重な試料が迅速に指定された条件で抽出できるシステムを構築します。

世界レベルの研究目指す

 当院は保管した試料を活用して、がん診療における世界に通用するオリジナリティの高い研究を行ってまいります。がんにおける遺伝子、タンパク質、薬剤耐性を取得するメカニズムの解析、テーラーメイド治療の開発(治療適応決定、薬効評価、副作用の回避)、新規の創薬(新規分子標的薬の同定、薬効メカニズムの解明)、バイオマーカーの開発など、研究対象は幅広いものとなります。
 研究開発では、当院が会員である全国のVHJ機構(地域医療の中核を担う会員病院が相互にデータを公開し、医療や経営の分野でそれぞれの持つ優れた点を学ぶNPO法人)加盟病院と連携し、多施設共同での試料保管や共同試験を行っていきます。また、製薬会社などの研究機関とも共同研究を行う予定です。

患者さんへのお願い

 当院で手術を受けられる一部の患者さんには、「手術の説明・同意」の際に、「遺伝子解析を含むがん研究に関わる同意のお願い」も併せて行い、同意書への記入をお願いしています。

臨床研究倫理審査委員会で承認

 診療の目的で採取した試料の余りを遺伝子研究を含む医学研究に利用させていただいてよいか、お尋ねしています。ご同意いただいた場合、研究への使用の必要性が非常に高いと判断された試料について、国の指針「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」などに基づき、当院の臨床研究倫理審査委員会で承認を得た上で、試料とDNA等の遺伝情報ならびに診療情報を研究に使用させていただきます。

同意撤回の場合は試料廃棄

 研究への利用を拒否されても、診療に影響することは決してありません。いったん同意された後でも取り消しは可能です。同意を撤回された場合は、試料を廃棄しデータを削除します。

バイオバンク運用の流れ

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