外来化学療法室
化学療法とは、抗がん剤を用いてがん治療をおこなうことです。以前は入院して化学療法を行うことが一般的でしたが、副作用対策の進歩により、通院しながら外来で治療を受けることができるようになりました。外来での化学療法は、入院とは違い、ライフスタイルを変えることなく、仕事や日常生活を続けながら治療ができるというメリットがあります。
当院の外来化学療法室では消化器内科、外科、乳腺外科、婦人科、血液内科、泌尿器科などの患者さんに対する化学療法を行っています。初回は入院していただき、副作用の有無・傾向を把握し、患者さんと主治医で十分相談した上で外来治療に移行します。
がん薬物療法認定薬剤師やがん化学療法看護認定看護師など、主治医以外にもさまざまな職種が問題の解決に向けてサポートし、患者さんに安全・安心な治療を提供できるように心がけています。治療選択に関する悩みや自宅療養上の悩み、その他の気がかりなことなど、遠慮なくご相談ください。
スタッフ
・看護師5人(うち、がん化学療法看護認定看護師1人、乳がん看護認定看護師1人)
・薬剤師4人(うち、がん薬物療法認定薬剤師2人)
設備
外来化学療法室にはベッド6床、電動リクライニングチェア6床の計12床を設置しています。(※新型コロナウイルス感染症対策として、ソーシャルディスタンスを保つ目的で8床に減床いたしました。治療予約時間に来ていただくことで、患者さんをお待たせすることがないようにしております。)
待合室には、抗がん剤の副作用で生じる脱毛に対する帽子やウィッグの展示、化学療法に関する情報誌・書籍、パンフレットも取り揃えています。室内から「雪の聖母聖堂」や「ルルドの広場」を眺めることができ、とても穏やかな環境で、本を読んだり、テレビを見たりと、リラックスして治療を受けていただけます。
地下1階の薬剤部には、抗がん剤や生物学的製剤を調製する専用室もあり、抗がん剤の調剤を行うがん薬物療法認定薬剤師が、医師からオーダーされた治療が適正であるかチェックを行うとともに、薬剤を調製しています。
治療室(電動リクライニングチェア)
治療室(ベッド)
待合室。窓の外には雪の聖母聖堂が見える
治療当日の流れ
外来で化学療法を受ける患者さんは、以下の流れで治療が行われます
治療受ける際のお願い
- ▽アルコール分を含むものや眠気を催す成分を含む薬剤があります。自動車や自転車での来院ができない場合がありますので、該当の薬剤を使用する際は事前にご案内します。
- ▽本や音楽プレーヤーの持ち込みは自由です。ただし音の出る機器(テレビ、音楽プレーヤー、ゲームなど)を使用する場合は、他の患者さんの迷惑にならないよう、各自イヤホンを持参ください。
- ▽治療中に持ち込みの飲食物を口にしていただいて構いません。ただし、においの強いものはご遠慮ください。ごみは各自持ち帰りください。
- ▽長時間の治療となる場合があります。楽な服装で来院ください。特に腕から点滴や注射をする場合は袖口がきつくない服装。CVポートから点滴をする場合には胸元が開きやすい服装で来院ください。スウェットや寝衣などを持参いただき、院内で着替えていただくことも可能です。
- ▽感染症が疑われる場合は外来化学療法室での治療ができません。疑わしい症状(発熱、下痢、嘔吐、目のかゆみなど)がある場合は、来院前にご連絡いただくか、外来化学療法室の入口で看護師に症状をお伝えください。