救急グループ(Acute Care Surgery部門)
診療内容
Trauma Surgery、Emergency General Surgery、Surgical Intensive Careを含めた領域を診療するのがAcute Care Surgeryです。具体的には、体幹部外傷、多発外傷、腹部救急疾患、皮膚軟部組織感染症などを対象に診療を行います。このような患者の状態は不安定なことが多く、根治的な手術よりも患者の生理的状態に応じた手術法を選択する必要があります。当院では日本外科学会指導医・専門医、日本外傷学会専門医、日本腹部救急医学会暫定指導医の指導のもと、安全な手術に心がけており、年間300症例のAcute Care Surgery領域の手術を行っています。
取り扱っている主な疾患
1. Trauma Surgery
出血をベースとする外傷診療では出血のコントロールが救命の分かれ道となります。そのため24時間いつでも、迅速な治療戦略を立案し手術ができる体制をとっています。また大量出血による血液凝固異常、アシドーシス、低体温のいわゆる「外傷死の三徴」を呈する前にガーゼパッキングによるDamage control surgeryを行い、ムリな外科的侵襲を避ける場合もあります。
2. Emergency General Surgery
(上部・下部)消化管穿孔や腸閉塞、急性虫垂炎、急性胆管炎、腸間膜虚血症など多くの疾患に対し緊急手術を行っています。また近年は、消化管穿孔や急性虫垂炎に対し内視鏡下手術を導入し、患者に対し侵襲の少ない医療の提供を行っています。
3. Surgical Intensive Care
呼吸・循環管理及び血液浄化法の併用により、集中治療の治療が確立してまいりました。術前・術後の患者に対してもこれらの集中治療を行うことにより大きく術後の成績も向上しています。