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消化管グループ

スタッフ

 岩永彩子、廣方玄太郎、猿渡彰洋

診療内容及び診療目標

 消化器グループは胃がん、大腸がん、食道がんの診療を行っています。消化器がんは手術のみではなく、化学療法、放射線療法による集学的治療が必要となります。治療は各がんガイドラインに沿い手術、集学的治療を行っております。また、日本内視鏡外科学会技術認定医が在籍しており、低侵襲手術とされる内視鏡下手術も積極的に導入しております。75歳以上の患者さんでは全手術件数の約35%を内視鏡下手術が占めており、高齢の患者さんにも安心して手術を受けていただけます。

胃がん

1.当院での胃がん手術の現状
 当院では、年平均64.7例の胃がん手術を行っております。手術症例の約半数をStageIが占めており、次がStageIV(21.4%)となっております。また、75歳以上の手術件数は全体の約30%を占めております。今後は高齢者胃がんが増加することが予想されます。StageIVでは化学療法が治療の主体となりますが、手術症例の約20%は腫瘍による出血と通過障害の回避目的に緩和手術(胃切除術もしくはバイパス術)を行っております。一方でcStageIに対しては腹腔鏡手術を行っております。
2.当院での腹腔鏡手術の推移
 「胃癌治療ガイドライン第4版」では「幽門側胃切除術が適応となるcStageI症例で、腹腔鏡下手術は日常診療の選択肢となりうる」とされております。当院では2007年より腹腔鏡補助下幽門側胃切除術を導入しております。年々症例数は増え、2013年より消化管再建まで鏡視下で行う完全腹腔鏡下胃切除術に移行しております。

大腸がん

 当院における大腸がんの治療については、「大腸癌治療ガイドライン」での方針を基本的に踏襲し、さらに個々の患者さんの病態に合わせた治療を行っています。まず、切除可能な大腸がんの手術は、内視鏡外科認定医の指導のもと、腹腔鏡手術で行うことを基本としています。腹腔鏡手術を選択することにより、創を小さくし術後の疼痛を軽減、術後早期からのリハビリを行うことで、術後の回復を早くして早期の社会復帰を目標としています。また、化学療法にも積極的に取り組んでおり、術後の再発率の低下にも努めています。具体的には、手術後の補助化学療法はガイドラインに則って行い、閉塞を伴う症例や他臓器転移を伴う高度進行した症例に対しては、術前もしくは術後に化学療法を行うことでより根治性の高い治療を行っています。とくに肝転移を伴う症例に対しては、同科の肝胆膵グループと連携し転移巣の縮小・消滅を図り、できるだけ肝切除が可能となるように試みています。進行した直腸がんに対しては、当院の放射線科と連携し、手術や化学療法に加え放射線照射を加えることで肛門温存や根治性を高める工夫をしています。切除不能な進行した大腸がんの際には、忍容性の高い化学療法を行うことで、できるだけ通常の生活を行えるためのサポートをしております。

食道がん

 食道がんが疑われた患者さんは、まず、CT上部消化管内視鏡検査、食道造影検査、PET-CTなどを受けていただき、進行度を評価します。進行度により、基本的には食道がん治療アルゴリズムに従い、消化器科・放射線治療科などと連携を取りながら、外科を中心に治療方針を決定します。Stage0の患者さんには内視鏡的治療、StageIの患者さんには外科治療または放射線化学療法、StageII/IIIの患者さんには術前補助化学療法後に手術を行う方針としています。2014年度から、食道外科専門医の医師指導のもと、日本内視鏡外科学会技術認定医を中心に腹臥位鏡視下食道亜全摘手術を導入し、施行しています。消化管チームで各パート(胸部/腹部/頸部)を分担し、全員で取り組んでいます。症例数はまだ少ないですが、高侵襲である食道亜全摘手術を、より低侵襲かつ確実で合併症の少ない方法で提供しています。また、手術時や周術期に耳鼻いんこう科と連携を取っていることやリハビリテーションを術前から開始することで、より安全な手術を目指しています。術前、術後、またはStageIVの患者さんの化学療法も当科で担当し、一貫した治療方針で患者さんに安心して治療を受けていただけるよう心がけています。

取り扱っている主な疾患

 胃がん、大腸がん、大腸悪性腫瘍(結腸がん、直腸がん、GIST、神経内分泌腫瘍(NET)など)、大腸憩室症、結腸軸捻転症、食道がん、消化管間葉系腫瘍、食道裂孔ヘルニア

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