消化器内科
診療内容・診療目標
当科は、9人の医師(うち3人は専攻医)で診療を行っています。診療における大きな柱は「外来診療(救急診療含む)「入院診療」「内視鏡診療」の3つです。
当科は、消化器病学会、消化器内視鏡会の指導施設です。現在、消化管学会指導施設の申請を行っています。院内では、毎週1回の内視鏡所見会、隔月に行われる内視鏡勉強会を行い、内視鏡診療の質向上に努めています。学会や研究会にも積極的に参加し、医師・スタッフの消化管疾患全般の診療の質向上に努め、よりよい消化器疾患の診療を行うことができるよう日々精進しています。
外来診療
開業医の先生方から紹介いただいた患者さんの診療が中心で、一日平均約40人、年間のべ14,000人の患者さんを診療しています。開業医の先生方からのご紹介のおかげもあり、大腸腫瘍に対する内視鏡治療の依頼が増加しています。
救急診療は、救急車で搬入された患者さんを中心に診療にあたっています。
入院診療
当科には1日平均40人を超える患者さんが入院しています。
入院患者に対する胃、大腸をはじめとした消化管腫瘍性病変の内視鏡的治療は、年間約500件。特に、大腸ポリープなどの大腸の腫瘍性病変が多く、年間約400件の内視鏡下摘除を行っています。通常、2泊3日程度の入院が必要ですが、病変が小さな場合には外来での日帰り治療も行っています。2cmを超える大きな病変に対しては、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)という手法の内視鏡治療が可能です。同様に内視鏡治療ガイドライン適応範囲内および適応拡大の早期胃癌に対するESDも行っています。
胃・十二指腸潰瘍や大腸憩室などをはじめとした消化管出血や胆石・胆のう炎、胆管結石に伴う胆管炎などの患者さんの多くは、救急搬送または開業医の先生方からのご紹介が多いです。消化管出血は上部では胃・潰瘍が、下部では憩室出血がその多くを占め、緊急内視鏡で止血処置を施しています。また小腸出血に対してもカプセル内視鏡やバルーン内視鏡を用いた診断、治療を行っています。胆のう炎や胆管炎に対しては経皮的なドレナージや、聖マリアヘルスケアセンター秋山医師の指導の下で内視鏡下でのドレナージを行います。胆管結石を認めた場合は採石術を行っており、その数は年間200件を数えます。
内視鏡診療
内視鏡診療は、外来や入院患者のスクリーニング検査から、消化管や胆道・膵臓の腫瘍性病変の診断・治療、消化管出血に対する止血術などが中心です。
取り扱う主な疾患
外来診療
消化管に関しては逆流性食道炎やヘリコバクターピロリ菌感染に伴う慢性胃炎、胃潰瘍、便通障害などの一般的な疾患や胃、大腸をはじめとした消化管の腫瘍性病変、胆道・膵臓に関しては胆石症や慢性膵炎などの非腫瘍性疾患や胆嚢、胆管、膵臓の腫瘍性病変、肝臓に関してはB型、C型肝炎や近年注目を集めている非アルコール性脂肪肝炎(NASH)をはじめとした慢性肝疾患、肝細胞癌などが主な疾患です。救急診療では、消化管出血や胆のう炎、胆管炎、膵炎をはじめとした胆道・膵臓の炎症性疾患、急性腹症などが主な疾患です。
入院診療
大腸腫瘍、消化管出血、胆のう炎、胆管炎などで、それらに対する内視鏡を用いた治療を必要とする症例が多くを占めます。それらに次いで多いのが胃癌、腸閉塞、急性腸炎や大腸憩室炎などの疾患です。
内視鏡診療
当科におけるスクリーニング検査以外の臓器別、主な特殊内視鏡検査・治療の種類は以下の通りです。
- ▽食道
- ● 食道静脈瘤の内視鏡下治療
- ● 食道狭窄に対する内視鏡下拡張術
- ● 異物摘出術
- ▽胃
- ● 内視鏡治療ガイドライン適応範囲内および適応拡大の早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)
- ● 胃静脈瘤に対するバルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(B-RTO)*放射線科医師協力の下で診療にあたります
- ● 出血性消化性潰瘍に対する止血術
- ● 胃ろう造設術
- ● 異物摘出術
- ▽小腸
- ● カプセル内視鏡やバルーン内視鏡を用いた小腸疾患の診断・治療
- ▽大腸
- ● 大腸病変に対する内視鏡下摘除術(ポリペクトミー、内視鏡下粘膜切除術(EMR))
- ● 径の大きな早期大腸癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)
- ● 大腸出血(憩室や血管拡張症)に対する止血術
- ● 大腸癌に伴う腸閉塞に対するステント挿入術
- ▽胆道
- ● 内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)
- ● 内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)
- ● ESTの手技やバルーン拡張術を用いた胆管結石の治療や胆道ステント
- ● 胆のう炎症例に対する経皮経肝胆のうドレナージ術(PTGBD)
- ● 胃切除後で通常ERCP手技では困難な症例に対するバルーン内視鏡下ERCP関連処置
症例実績
※準備中
手術実績
※手術実績はありません。
学会発表・論文など
※2015年4月1日~2016年3月31日の実績です。
学会発表外来体制
診察ブロック A |
月曜 | 火曜 | 水曜 | 木曜 | 金曜 | 土曜 |
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午前 |
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診察ブロック A |
午前 |
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月曜 |
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火曜 |
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木曜 |
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金曜 |
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土曜 |
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*診療受付時間は8時30分~11時30分まで。診察開始は9時からです。
*夜間救急は地域医療支援棟1階で受け付けます。
所属医師

消化器内科診療部長
河野 弘志かわの ひろし
- 出身大学
- 福岡大学
- 卒業年
- 1988年
- 所属医局
- 久留米大学内科学講座(消化器内科部門)
- 専門医等の資格
- ・日本消化器病学会専門医
- ・日本消化器内視鏡学会専門医
- ・日本消化器病学会指導医
- ・日本消化器内視鏡学会指導医
- ・日本内科学会認定内科医
- ・日本がん治療認定医機構暫定教育医

内視鏡センター長
上野 恵里奈うえの えりな
- 出身大学
- 久留米大学
- 卒業年
- 2004年
- 所属医局
- 久留米大学内科学講座(消化器内科部門)
- 専門医等の資格
- ・日本内科学会総合内科専門医
- ・日本内科学会認定内科医
- ・日本内科学会認定医制度の研修医の指導(指導施設:聖マリア病院)
- ・日本消化器病学会消化器病専門医
- ・日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
- ・日本消化器内視鏡学会指導医
- ・日本消化管学会胃腸科暫定指導医
- ・日本消化管学会胃腸科暫定専門医
- ・日本消化管学会胃腸科指導医(指導施設:聖マリア病院)

小林 起秋こばやし たてあき
- 出身大学
- 宮崎医科大学
- 卒業年
- 2004年
- 専門医等の資格
- ・日本内科学会認定内科医
- ・日本内科学会総合内科専門医
- ・日本消化器病学会消化器病専門医
- ・日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
- ・日本肝臓学会肝臓専門医
- 専門・研究分野
- ・消化器疾患全般(特に炎症性腸疾患)

山田 康正やまだ こうせい
- 出身大学
- 福岡大学
- 卒業年
- 2011年
- 専門医等の資格
- ・日本内科学会認定内科医

渡邉 裕次郎わたなべ ゆうじろう
- 出身大学
- 帝京大学
- 卒業年
- 2011年
- 所属医局
- 久留米大学内科学講座(消化器内科部門)
- 専門医等の資格
- ・日本内科学会認定内科医

柴田 翔しばた しょう
- 出身大学
- 久留米大学
- 卒業年
- 2012年
- 所属医局
- 久留米大学内科学講座(消化器内科部門)

深水 航ふかみ わたる
- 出身大学
- 東京慈恵会医科大学
- 卒業年
- 2013年
- 専門医等の資格
- 日本内科学会認定内科医

後藤 諒介ごとう りょうすけ
- 出身大学
- 久留米大学
- 卒業年
- 2014年
- 所属医局
- 久留米大学内科学講座(消化器内科部門)

菅原 脩平すがわら しゅうへい
- 出身大学
- 金沢医科大学
- 卒業年
- 2015年
- 所属医局
- 久留米大学内科学講座(消化器内科部門)