診療放射線室
概要
診療放射線室は、最新の医療機器と検査技術を駆使し、24時間体制の救急診療を含め高度な放射線診療業務に従事しています。検査技術や疾患に関する専門的知識の向上のため、研究や勉強会の開催、各種認定資格取得を行い医療の質の向上を目指しています。また、安全・安心な医療サービスを提供するため、部門内に放射線管理、医療安全、QI活動の専門チームによる医療の質改善活動の取り組みを積極的に行い、患者さんが安心して検査を受けられる体制をとっています。地域医療に貢献すべく、質の高い医療の提供が目標です。
人員構成
診療放射線技師44人、受付事務2人、助手1人が在籍。診療放射線技師は一般撮影、透視・造影、CT、MRI、血管造影・心カテ、放射線治療、核医学検査に配置され、放射線診療業務を行っています。また、聖マリアヘルスケアセンターの一般撮影とCT検査、検診業務のため、午前4人、午後1人を派遣しています。
画像診断機器について
3.0TMRI装置や256列面検出器CT装置、ハイブリッド血管造影装置をはじめ多数の医療機器を所有し、診療科からの検査や治療のニーズに対応しています。また、クライアント方式のサーバー型画像解析ワークステーション(SYNAPSE VINCENT)を導入し、救急室、手術室、外来の一部、読影室、各科のカンファレンス室の電子カルテ端末で、画像を3次元画像・薄いスライス画像・解析画像が作成可能な環境を構築し、読影や手術・治療方針の決定など診療に大きく貢献しています。
2021年度活動実績
機器更新
装置の更新計画に基づき、デジタル式循環器用X線透視診断装置(Artis zee BC PURE:SIEMENS)、移動型X線撮影装置2台(MOBILETT XP Hybrid: SIEMENS、CALNEO AQRO:富士フイルムメディカル)、骨密度測定装置(PRODIGY Fuga-C:GEヘルスケアジャパン)へ更新し、検査の安全の確保、診断能および検査技術向上に努め、地域医療への貢献を促進しています。
技師の育成・要員の質の維持
血管造影担当者2人とCT担当者1人を教育しISO教育マネジメント(特定業務認定資格制度)に基づき力量評価を実施。また、その他要員についても同制度に基づく力量評価を実施し要員の質を維持しています。
ISO9001ならびにQI活動による業務改善
ISO関連の手順書の作成と改訂による業務改善を実施。QI活動は「検査の質の向上」を目標に、検査におけるインシデント事例とPACS転送画像の修正数減少を指標とし、医師が求める正確な画像を提供する活動を実施しました。
チーム医療のための情報発信
院内向け勉強会を7回開催しました。
放射線および機器の管理業務
画像診断装置日常・定期点検、放射線漏えい線量測定、画像診断モニター精度点検、放射線治療装置精度管理、放射線治療施設点検、マンモ・胸部X線撮影検診精度管理を実施。
部門内チーム活動
医療安全管理、MRI検査安全管理、医療放射線管理、被ばく線量・撮影プロトコル管理、個人被ばく線量管理、教育管理、急変時対応活動、QI活動
検査・治療件数(聖マリアヘルスケアセンター含む)
- ● 一般撮影:108,395件
- ● 透視・造影:8,833件
- ● CT:39,068件
- ● MR:10,440件
- ● 核医学(PET-CT含む):1,322件
- ● 心臓カテーテル(IVR含む):1,149件
- ● 血管造影(IVR含む):795件
- ● 放射線治療(腔内治療含む):5,743件
- ● 院外依頼:1,577件